テーブルマナー(和食)
日本料理の伝統と種類
●本膳料理:室町時代にさかのぼる、和食の正式スタイル。脚つきの高足膳が使われます。
●会席料理:本膳料理を簡略化したもので、現在の会食の日本料理を代表するもの。
お酒と料理で始め、ご飯はあとになります。
●懐石料理:茶の湯からの由来を持ち、本来、お茶を飲む前に食べる料理。
一汁三菜の簡素な料理が基本スタイルです。
和食の食べ方
まず姿勢です。
猫背になって食べている人をたまに見かけますが、背筋はできるだけ伸ばして姿勢をよくしましょう。
会席料理の献立例
- 前菜(軽い酒の肴)
- 吸い物(季節の香りを楽しむ)
- 刺身(関西では「造り」とも)
- 蒸し物(茶碗蒸しなど)
- 焼き物(塩焼き、照り焼きなど)
- 揚げ物(素揚げ、唐揚げなど)
- 酢の物・和え物
- ご飯・香の物・止め椀(味増汁)
- 水菓子(果物・デザート)
和食のマナー
- 食べるときは手を受け皿にしない。上品そうで見栄えはいいがマナー違反
- 器は重ねない。高価な食器に傷がつくことがあるので厳禁
- 手に取った器はもとの位置に戻す(膳組といい位置は固定)
- 器には箸をかけず、箸は箸置きに置くのがマナー。ない場合は、箸袋を折って代用するといい
- 蓋ものは蓋を取ったら裏がえしたままおき、食後に蓋をする。なお、蓋は膳の右側にあれば右、左側にあれば左に置く
正式な箸の扱い方も覚えよう
箸の上げ下ろしの基本は両手を使うこと。
以下のように三手で取り上げるのが基本となります。
@右手で2本の箸の中心より少し上を持つ
A右手で持ち上げた箸に左手を下から添える
B右手をすべらせるように下に回して持ち替える
右手で持った箸は、上の箸だけ動かして、下の箸は固定します。
箸を置くときは、BA@の順番になります。
箸は箸置きに置き、なければ箸袋を折って代用します。
箸使いのマナー違反
- 涙箸:つまんだ料理の汁をこぼす
- 刺し箸:食べ物を突き刺す
- 指し箸:人や物に箸先を向ける
- 握り箸:箸と器を片手で持つ
- 拾い箸:箸から箸へ料理を受け渡す
- 押し込み箸:料理を口中に押し込む
- 迷い箸:あれこれ料理をつっつく
- ねぶり箸:箸先をなめる
- 移り箸:取りかけて途中でやめる
- 寄せ箸:箸で器を引き寄せる
- 探り箸:器の中をかき回して探る
- 渡し箸:器の上に置く