ビジネスでの言葉づかい
「話し上手」より「聞き上手」に
社会人になったのですから学生言葉からも卒業しましょう。
それには、仕事を通じた年上の人との交友関係を広げることが効果的です。
昔から「話し上手は聞き上手」といわれています。
話し手の気持ちがよくわかり、会話のリズムも心得ているからでしょう。
たとえば、聞き上手な人は、あいづちの入れ方がうまいものです。
「ええ」「さようでございますか」「おっしゃる通りで」という、あのあいつちです。
漫才師はさすがに話術のプロで、絶妙のタイミングとリズム感であいづちを入れます。
あいづちに象徴されるように、大事なポイントは相手の話に深い関心を示すことです。
下に「感じのいい聞き手になるコツ」を掲げましたが、そのどれもが、
今言った「相手への関心」に根ざしているといえます。
感じのいい聞き手になるコツ
1.タイミングのいいあいづちが打てる
2.相手をよく見て、相手の話を目でも聞く
3.話の途中で腰を折らない
4.真摯で、興昧深げな表情が出ている
5.関心のある部分は、自分でも復唱する
6.わからいない点は、ころ合いを見計らって問い返す
あいまいな言葉づかいは禁物
ビジネス会話で質問に答えるときは、あいまいな返事を避けなけれぱなりません。
「たぶん〜」「たしか〜」「〜のはずなんですが」では、商談は一向に進まないでしょう。
同様に「言語明瞭・意味不明」でも困ります。
また、英語と違って日本語は、YES・NOが文末にきます。
たとえば、「やりま……」のあとがはっきり聞こえなけれぱ「やりますなのかやりませんなのか、
どっちなんだ」と怒られるでしょう。
語尾まではっきり伝わるよう、発音に気をつけなければいけません。
使って覚えるビジネス慣用句
ビジネス会話ではお決まりフレーズといったものが頻出します。
「いつもお世話になっております」に始まり、「少々お待ちください」
「かしこまりました」などの、いわゆるビジネス慣用句です。
自分でも意識的に口に出して早く覚えてしまいましょう。
そのなかでも「クッション言葉」と呼ばれるものがあります。
本題をズバリ言う前に、ワンクッション置いて、表現を柔らかに包み込む働きがあります。
「恐れ入りますが」などがその典型で、日本語としても奥ゆかしく美しい表現ですので、
取り入れていきましょう。
ソフトな印象を与える「クッション言葉」
●「恐れ入りますが(恐縮ですが)〜」
●「ご迷惑がと存じますが〜」
●「失礼ですが〜」
●「もしお差し支えなければ〜」
●「せっかくでございますが(あいにくですが)〜」
●「お手数(ご迷惑)をおかけいたしますが〜」
●「まことに申し訳ございませんが〜」
●「勝手なお願いではありますが〜」