お礼とお返しのマナー
お返しに対する考え方
贈り物を受けたら、きちんとしたお返しをするのが社会人としてのマナーです。
しかし、あまり高価なお返しはかえって失礼です。
自分の収入や立場、あるいは地域の慣習も考慮する必要があります。
一般的なお返しの金額の目安は以下のようになります。
慶事は目上・同僚には半返し(半額)、目下には全返し(同額)。
弔事は半返しか三分返し(3分の1程度)が目安となります。
なお、お返しは必要な場合と不要な場合があります。
下表を参考にしてください。
相手の心遣いにお礼を
またお返しの要・不要にかかわらず、心のこもったお礼状を送ることが大切です。
ハガキでもよい場合のほか、あらたまった場合には、封書でていねいに感謝の気持ちをしたためましょう。
火事見舞いの礼状例
拝復 このたびの火災事故に際しましては、さっそくお見舞いを頂戴し、
まことにありがとうございました。
幸いにして、身体的被害はなく無事でございましたので、どうそご安心ください。
なお、明日から業務に復帰いたします。今後ともよろしくお願い申し上げます。
とり急ぎ、書中をもってお礼申し上げます。
敬具
お礼とお返しの有無について
お返しを必要とする場合
- 披露宴に招待しなかった場合の結婚祝い
内祝いの表書きで、半返しを目安に品物を贈る
- 香典
四十九日の忌明けに、あいさつ状とともに、3分の1ないしは半返しで贈る
- 病気見舞い
お返しという形ではなく、「快気祝」として回復を兼ねた礼状とお礼の品を贈るのが一般的。
時期は退院後落ち着いてからでよく、同じ品を一律に贈っても構わない - 出産祝い
生後1ヵ月のお宮参りを済ませたあとに、お祝いものの額にかかわらず、内祝いの表書きで縁起のいい品を一律で贈る。のし紙の名前は赤ちゃん名。
ビジネス関係では個人的にお祝いをしないのが普通
お礼のみで、お返しを必要としない場合
- 披露宴に招いた場合の結婚祝い
当日の引出物がお返しの意味を持つので不要
- 栄転祝い
新任地での近況などを報告しながら、お礼状を送る。また、新任地の名産品を送るなどは自由
- 退職祝い
退職してから近況報告を兼ねたお礼状を送る。感謝の気持ちをこめて手ごろな品(八ンカチなど)を
選んで贈ってもよい - 災害見舞い
不慮の災難なので、お返しは感謝の言葉だけでじゅうぶん。状況が落ち着いたら近況報告を兼ねたお礼状を送る
※この他、一般にお返しが不要なものに、入園・入学祝い、卒業祝い、就職祝いなどがあるが
職場では必要ない